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ステロイド薬のQ&A

      2015/12/11

ステロイド薬と膠原病

Q ステロイド内服薬は副作用が強いと聞くが、飲み続けて大丈夫か

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A 飲み続けないほうが心配

 医師が決めた量であり、副作用を注意していれば大丈夫である。ステロイド薬はいろいろな副作用が出るからこそ、膠原病専門医は患者にとって最も少なくて、最も効果のある量を、最も短い期間処方するように考えている。したがって、処方されたステロイド薬は飲み続けるほうが得策であり、飲み続けないほうがむしろ心配である。
ただし、膠原病は治療に長期間を要し、完全に治癒することはまれなので、たいていの場合は長期間服用し続けることになる。

Q ステロイド内服薬を減らすための条件は何か

A 減らしても病勢が落ち着いていること

 服用中のステロイド薬の薬の量で充分に膠原病の病勢が抑えられていて、減らしても病勢が落ち着いたままであることが予想されることが条件である。そのためには、病勢が再燃しないように少しずつ減らしていくことである。それまでの経過で、ある程度以上ステロイド薬を減らしてしまうと病勢が強まることが予想される場合には、免疫抑制薬など他の治療薬を一緒に使用しながら減量することもある。

Q ステロイドパルス療法とは何か

A 大量のステロイド薬を3日間点滴静注

 高用量ステロイド薬でも、大事な内臓を守り切れそうもない時や命の危険にかかわりそうな時、メチルプレドニゾロン1000mg投与を3日間繰り返すことがある。体重60kgの人の高用量ステロイド薬がメチルプレドニゾロンで48mgなので、その20倍以上の量となるが、錠剤での服用は無理なので点滴静注する。これがステロイドパルス療法である。
パルスすなわち衝撃的なステロイド薬投与がなぜ有効か詳しくは分かっていないが、高用量ステロイド薬で期待する効果が完全に得られること以外に、ステロイド薬が普段作用する場所とは違うところにまで働きかけて炎症を鎮めると考えられている。3日後には高用量ないし中等用量のステロイド薬服用に戻すのが普通だが、効果が不十分の場合はしばらくおいてから繰り返すこともある。
このようにステロイド薬は少量からパルス療法に至るまで、広い範囲の量で違った効果が得られるたぐいまれな薬である。

Q 隔日投与になると薬の量が増えるのはなぜか

A 一日ごとに少ない量をはさむため

ステロイド薬を減らす際には、患者自身の副腎皮質にも活動を再開させたいところであるが、眠った副腎日窒を起こす究極の方法は、服用しない日を作ることである。毎日服用している場合には、一日ごとに少ない量をはさんでいき、最終的には服用する日としない日が交互になる。隔日服用と呼ばれる状態である。この状態では一日おきに治療効果のみのある量のステロイド薬を服用し、服用しない日には、患者の副腎皮質が普段の生活を営むに十分なだけの量のホルモンを作り出す。なお、この場合は、治療は一日おきになるため、服用する日のステロイド薬の量は真位置に服用する場合の2倍に増えることになる。

Q ステロイド薬は強い副作用があるので注射しても良いのか

A 局所注射が全身への副作用を軽減

 副腎皮質ホルモンは副腎から出てから血液で全身に回るので、ステロイド薬を注射して患者の血液中に入れることに問題はない。しかし、飲んでも速やかに吸収されて血液中に回るので、利便性を考えて飲み薬が使われる場合がほとんどである。
しかし、患者の具合が悪くて服用できない場合や、服用しても吸収されにくい場合、ステロイドパルス療法のように大量に用いる場合には、注射薬を用いる。また、関節内やひざの周りなど、炎症の起きている場所で最大限の効果を出したいときには、その場所に注射薬を注入する。この場合は全身への副作用を軽くすることが狙いである。

Q 長期の効果を持つ注射はあるか

A 筋肉注射もあるが、副作用が出た場合が問題

 ある。関節リウマチの患者の場合には、原因となっている自己免疫に対する治療は抗リウマチ薬に任せることもできる。しかしそれでも少数の関節が腫れて痛む場合には、関節内に長期効果のあるステロイド薬を中佐する場合がある。また、このステロイド注射薬を筋肉注射することもある。筋肉から徐々に溶け出すので、一回注射すると、毎日服薬した場合と同じ効果が得られるので、服薬が困難な患者には効果的である。しかし、副作用が出た場合でも取り除くことができないため、あまり使用されていない。

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ステロイド薬とリウマチ

Q リウマチでステロイド薬を使うのは、重症だからか

A 重症とは限らないが、悪性には必須である

 重症とは限らない。関節リウマチをステロイド薬で治すことができないことがわかってから、ステロイド薬を用いることが減っている。それでもステロイド薬は、抗リウマチ薬効果をあらわすまでの間、非ステロイド系消炎鎮痛薬では痛みが除ききれない患者の日常生活の不自由さを減らすために使用される。したがって、ステロイド薬は軽症に用いられることは少ないものの、使っているからといって必ずしも重症とは限らない。ただし、血管炎を合併してしまった悪性関節リウマチへの使用は必須である。

Q 軽い副作用は我慢するしかないのか

A 投薬で対処できる場合あり

 ステロイド薬には、ステロイド薬を減らすべき副作用と、続けてよい副作用がある。食欲が出過ぎてしまうというような副作用には、食生活の工夫や我慢が必要である。続けても良い副作用の場合にも、その副作用を軽くするための投薬で対処できる場合もある。
しかし、ステロイド薬を減らすべき副作用が出た場合は減らさなくてはならなく、副作用も多種多様である。

ステロイド薬と気管支ぜんそく

Q 大人と子どもではステロイド薬の使い方は違うか

A 吸入量は年齢や重症度により異なる

 基本的には変わりはないものの、吸入量は小児の年齢や重症度により異なる。5歳以下では他の薬を試して、効果が不十分なら吸入ステロイド薬を使用することが多いようである。

Q ステロイド内服薬は副作用が強いと聞いているが、飲み続けて大丈夫か

A 恐れすぎは治療の妨げに

 ステロイド内服薬を長期間使用すると副作用が問題となるのは事実ですが、その内容や程度には個人差があり、予測できない面もある。
一般的には易感染性、糖尿病、骨粗鬆症、胃潰瘍などが問題であり、必要に応じて副作用の予防対策もなされるなど、その使用は身長に行われている。したがって、副作用をおそれるあまり重症ぜんそくにステロイド注射や内服薬を全く使わないのは極端である。

Q 吸入ステロイド薬に副作用はないか

A 全身的な副作用はほとんどない

 通常量でステロイド薬を用いた場合は、全身的な副作用はほとんどない。だたし、一日の吸入量が極端に多い場合は不明な点もある。
局所的な副作用としては、咽頭痛、声枯れなどがある。また、吸入ステロイド薬が口腔内に残ると、カンジダなど真菌が付着しやすい環境となるため、吸入後のうがいが推奨されている。

Q 吸入ステロイド薬はやめられるか

A 安定してもすぐ中止しないで様子を見る

 吸入ステロイド薬に限らず、一生薬をやめられないことはない。ただし吸入ステロイド薬や予防のための薬であるため、状態が安定したらといってすぐに中止することなない。十分に安定した状態が何か月の続いた場合は、毎日の吸入ステロイド薬は不要となり発作治療薬の頓用だけになることはある。
極めて良好な場合は当該薬の使用が終了することも考えられるが、ぜんそくが再発する可能性に留意しておくべきである。

Q 子供に吸入ステロイド薬を使って安全なのか

A 2歳以上では治療の中心となっており、心配無用である。

 子どものぜんそくの治療は、2歳から5歳の幼児の段階から吸入ステロイド薬が治療の中心となっており、安全に使用可能である。
乳児では、ぜんそくの診断が難しいことや、ステロイド薬の安全性について懸念があることから、ステロイド薬の使用を控える傾向がある。しかし、中等症持続型以上の乳児では吸入ステロイド薬が基本治療となり、通常の使用法では副作用はほとんど心配ない。

ステロイド薬と花粉症、アレルギー性鼻炎

Q ステロイドの噴霧薬で副作用が出ることはないか

A 吸収されにくく、分解されやすいため全身への影響は少ない

 鼻噴霧ステロイド薬は吸収されづらく、吸収されても分解されやすいため、全身的な副作用の出現率は低いが、局所の副作用で最も多いものは鼻出血である。その原因は、噴霧器を使用する際に鼻の粘膜を傷つけることによると考えられている。その他には刺激感や不快臭を感じることもある。

Q 子どもの場合の注意点は何か

A 小児スギ花粉症は成人に移行することもあるので、早めの治療を

 近年、小児アレルギー性鼻炎患者は増加しており、子どもの場合の原因は、最近ではスギ花粉症が増加している。自然治癒することが少なく、高率に成人に移行することから、症状が軽症のうちから積極的に治療を行うほうが良いとされている。
この治療には抗アレルギー薬の内服と点鼻薬が中心であり、点鼻は小児専用鼻噴霧ステロイド薬がある。この副作用はごくまれであるが、子どもにより好き嫌いがあり、刺激感や臭いのために一度嫌いになると、その後、使用しなくなる場合があることである。

ステロイド薬とアトピー性皮膚炎

Q ステロイド外用薬を長期間使うと皮膚が萎縮するのか

A 皮膚萎縮の変化に気づいたら弱いステロイド薬や保湿剤に変更

 皮膚は萎縮する。ステロイドは多岐にわたる副作用が起きる。また、外用剤の量、強さによって、全身的な副作用と局所的な副作用を引き起こす。
局所的な副作用としては、皮膚の萎縮、血管壁がもろくなること、毛や脂腺の活性化などは、ステロイド薬の副作用と考えられる。急性の皮膚炎症で、一時的に強いステロイド外用薬を使用しても炎症が治まった時は、弱いステロイド外用薬や保湿剤に変更するなどすると、副作用は一定程度予防できる。

Q ステロイド外用薬の重い副作用が出ることないか

A 非常に強い外用薬を、毎日大量に長期間使うと全身的な副作用が現れる

 全身的な副作用としては、副腎皮質機能不全、発育障害、感染症を起こしやすいなど重い症状が出る場合があるが、このような副作用は、ストロンゲスト程度のステロイド外用薬を毎日大量に長期間外用しないと起こらない。また、ステロイドの免疫抑制による感染症の誘発の重症例として、カボジ水痘様発疹症というアトピー性皮膚炎における単純性ヘルペスの初感染で、全身に水疱瘡のような水泡ができ、全身の紅斑や発熱などの重篤が症状が起こることもある。この病気も長期間強いステロイド外用薬を使用している。

Q ステロイド外用薬の副作用を予防するためにどのような点に気をつけたらよいか

A 安易に強いステロイド外用薬を使い続けない

 現在使用しているステロイド外用薬に効果が見られないとしても、安易にステロイド外用薬の強さのランクを上げないようにする。そして、アトピー性皮膚炎を悪化させている因子を再度検索し、明らかにして、その原因を取り除く必要がある。
また、皮膚病変が良くなってきたら、同じステロイド外用薬を使用し続けるのではなく、その時の皮膚病変に必要な強さのステロイド外用薬にランクを落とすか、別の免疫調整役などに変更する。ほとんど治りかけている時は、保湿剤のみにすることも大切。

Q その他ステロイド外用薬の副作用はあるか

A ステロイド薬を原因とするかぶれがある

 ステロイド外用薬によるアレルギー性接触皮膚炎(かぶれ)がある。アレルギー性皮膚炎はどのような外用薬でも起こすが、ステロイド薬も例外ではない。

Q 子どもにとってステロイド内服薬は悪い影響が出ないか

A できる限り短期の使用に

 アトピー性皮膚炎の治療に当たり、ステロイド薬の内服は非常に特殊な場合に限られる。急に皮膚症状が悪化して、紅皮病化したときや、症状お範囲が広くステロイド外用薬のみではコントロールできないときに限られ、安易に使用するものではありません。
ステロイド内服薬を開始したとしても、炎症が抑えられた段階で、ステロイド内服を急に中止すると炎症が再燃するリバウンドうに注意しながら減量するように、長期間にわたり服用しないようにする必要がある。

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