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喘息(ぜんそく)の治療と副作用

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喘息(ぜんそく)は気道に慢性的な炎症が起こる病気で、正しくは「気管支喘息」といいます。日本では400万人以上いるといわれる喘息の治療法と副作用についてまとめました。

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目次

・基本の治療「吸入ステロイド薬で気道炎症を抑えて発作を予防」
・吸入薬におけるステロイド薬の副作用は
・吸入ステロイド薬のタイプ
・吸入ステロイド薬以外の薬
・重症の喘息の治療

基本の治療「吸入ステロイド薬で気道炎症を抑えて発作を予防」

以前は発作が起きたときだけ気管支を拡張する吸入薬「短時間作用性β2刺激薬」を使用していたが、現在は、発作が起きていない段階から吸入ステロイド薬を使う治療が主流となっている。理由は気管支の炎症が和らぐと発作が起こりにくくなり、起こったとしても軽いからである。

ステロイド薬は副腎皮質で作られるストロイドホルモンを人工的に作ったもの。これは免疫反応を低下させ、過剰なアレルギー反応を抑える。

吸入薬におけるステロイド薬の副作用は

吸入薬においてはステロイド薬の副作用はほとんどない。これが経口薬や注射薬の場合は全身の正常な免疫力の低下や骨代謝への悪影響、小児の発育遅延などの副作用のおそれがあるが、吸入薬はこれらの1%程度の使用量にすぎず、患部に直接届くので効果的である。ごく微量が気管粘膜から吸収されるが肝臓で分解されるためほぼ無害である。

しかし、まれに咽頭部の違和感、口腔カンジダ症、声のかすれなどの副作用がある場合はあるので、吸入薬の使用後はうがいをして口に残った薬剤を洗い流すとよい。

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吸入ステロイド薬のタイプ

  • エアゾール式
    薬剤を霧状に噴射させて吸引する。小型で携帯しやすいが吸引のタイミングが難しい。吸引しやすいようにスペーサーという吸引補助器具を使用する場合がある。
  • ドライパウダー式
    粉末状の薬剤を吸い込む。タイミングを計る必要はないがむせやすい。
  • 電動ネプライザー
    霧状にした薬剤を時間をかけて吸引する。乳児や高齢者でも吸いやすいが、大型で電源が必要。

吸入ステロイド薬以外の薬

気道の炎症を抑える薬として、内服薬のロイコトリエン受容体拮抗薬やテオフィリン徐放製剤もあるが、吸入ステロイド薬ほどの効果は期待できない。吸入ステロイド剤と併用するのが一般的。

重症の喘息の治療

  • 長時間作用性抗コリン薬
    気道を収縮させるアセチルコリンという神経伝達物質の働きを阻害する働きがある。
  • 抗Ige抗体製剤(ゾレア)
    アレルゲンが体内に侵入すると体内ではIge抗体が生産され、免疫細胞の一種であるマスト細胞に結合するとアレルギー反応が促進されるが、この結合を抑制する働きがある。2週間に一度あるいは4週間に一度、皮下注射する。
  • 気管支サーモプラスティ
    内視鏡をのどから肺に入れて、先端にある電極付きカテーテル使って高周波電流で気管支の筋肉を温め、厚くなった気管支の筋肉を減らすという方法。入院が必要。2015年5月に保険適用された。

【参考リンク】
喘息(ぜんそく)について基本知識と治療法

ぜんそくナビ 喘息の治療法

喘息の治療 よくある質問(喘息・咳・アレルギーでお困りのあなた)

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