肺がんの症状について
肺がんの主な初期症状は、咳、痰、血痰、発熱など。ただし、いずれも肺がんだけにみられる症状ではない。
肺がんの部位別死亡数順位について
2013年の日本のデータでは、年間7万人以上が肺がんで亡くなっており、部位別の死亡数ではダントツ1位である。2位は胃がん(4万人台後半)、僅差で3位は大腸がん、4位は肝臓がん(3万人程度)僅差ですい臓がんとなっている。
肺がんの原因について
肺がんの最大の原因は喫煙。たばこを吸う人は吸わない人に比べて肺がんになる危険度は3~4倍。肺がんによる死亡者のうち男性の約7割、女性の約2割は、たばこがなければ肺がんにならなかったといわれている。
たばこを吸わなくとも受動喫煙で肺がんのリスクが上がるとされている。
肺がんの予防法について
・たばこを吸わないこと
※禁煙により肺がんリスクを下げられる
・他人のたばこの煙をできるだけ避けること
・果物を食べること
※緑黄色野菜摂取と肺がん予防の研究成果は、予防効果の有無が分かれており、国立がんセンターの見解は「科学的根拠は不十分」となっている。
肺がん検診について
胸部X線検査、痰の検査があり、疑わしい場合は精密検査を行う。
40歳になったら年に一回胸部X線検査を受けることが望ましい。
喫煙指数(1日のたばこの本数×喫煙年数)が400以上の人は痰の検査を受けることが望ましい。
検診でがんの疑いがある場合は、放置せずに精密検査を。早期発見により体への負担が軽い治療で済む可能性が高くなる。
肺がんの治療について
肺がんの種類(非小細胞がん、小細胞がん)、がんの進行具合により、手術、放射線治療、抗がん剤治療などから最適な治療法を行う。
がんの5年生存率(部位別)
全てのがん 58.6%
前立腺がん 93.8%
乳がん(女性) 89.1%
子宮頸がん 72.2%
直腸・結腸がん 70.1%
胃がん 63.3%
肺がん 29.7%
肝臓がん 27.9%
出典 (公財)がん研究振興財団「がんの統計’14」