生化学検査
ALT（GPT）
基準値８～４９ （単位 lU/L）
肝臓に最も多く含まれる酵素。肝細胞が破壊されると血液中に流れ出すため、急性肝炎で最も強く上昇し慢性肝炎や脂肪肝（肥満）などでも上昇する。激しい運動のあとでも一過性の上昇がみられることがある。
γーGPT
基準値９～６８ （単位 lU/L）
肝、胆道、膵、腎などに多く含まれる酵素。上昇する疾患は閉塞性黄疸、肝炎、アルコール性肝障害など。病気がなくても長期飲酒者は上昇することが多く１ヶ月くらい禁酒するとある程度正常化する。
総蛋白（TP)
基準値６.６～８.２ （単位 ｇ/ｄL）
血清中には８０種類以上の蛋白が含まれ、その総量を測定。これらは種々の機能を持ち生命維持に大きな役割を果たす。
アルブミン（ALB)
基準値４.０～６.１ （単位 ｇ/ｄL）
血清蛋白の５０％以上を占める。病気などで栄養が悪くなると減少する。
アルブミン対グロブリン比（A/G)
基準値１.３～２.１
血清蛋白はアルブミン（A)とグロブリン（G）に分けられ、その比率は健康な場合は一定の比率にあるが、病気の場合は変化（主に減少）する。
コレステロール（CHOL)
基準値１４０～２５９ （単位 ｍｇ/ｄL）
血清脂質の一つ。一般に脂肪の被い食事を続けていると上昇する。肝臓などで作られ、肝、胆道、腎、甲状腺の病気で値が上下することがある。血清コレステロールが多くなると動脈硬化を起こしやすいといわれている。
グリコアルブミン（GA)
基準値１６.５％未満
糖尿病検査のための項目。血糖値が過去約２週間低い状態が続いてると低下し、高い状態が続いていると上昇する。糖尿病の場合は基準値より上昇する。基準値内でも１５.６％以上は注意が必要。
血球計数検査
赤血球数（RBC)
基準値 男性４１８～５６０ 女性３８４～５０４（単位 万/μL）
赤血球は血液の主な細胞成分。酸素を肺から各組織へ運ぶ。
ヘモグロビン濃度（Hb)
基準値 男性１２.７～１７.０ 女性１１.０～１４.８（単位 ｇ/ｄL）
血液の赤い色は赤血球に含まれるヘモグロビン（血色素）によるもの。赤血球の働きの中心となっている。
ヘマトクリット値（Ht)
基準値 男性３８.８～５０.０ 女性３４.６～４４.６（単位 ％）
一定の血液量に対する赤血球の割合（容積）をパーセントで表したもの。
平均赤血球容積（MCV）
基準値 ８３.０～９９.５（単位 ｆL）
赤血球１個の平均的容積。赤血球の大きさの指標となるもので、赤血球数とヘマトクロット値から算出したもの。
平均赤血球ヘモグロビン量（MCH)
基準値 ２６.８～３３.５（単位 ｐｇ）
赤血球１個に含まれるヘモグロビン量を平均的に表したもので、赤血球数とヘモグロビン濃度から算出したもの。
白血球数（WBC)
基準値 ３８～８９（単位 百/μL）
白血球は細菌などを貧食して免疫情報を伝達し、さらに免疫能を発現して生体防御にかかわっている。細菌感染症があると一般に白血球数は増加するが、ウイルス感染症の場合は減少することもある。
血小板数（PLT)
基準値 １７.０～３６.５（単位 万/μL）
血小板は出血を止めるための重要な働きを持つことから、この値が極端に減少すると出血しやすくなる。